歳時記– category –
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歳時記
稲の妻
雷はイナズマともいいますが、漢字で書くと稲妻。文字通り稲の妻(つま=夫=配偶者)という意味があります。稲の花が咲き出すのは夏の終わり頃。この頃は雷が多く発生することから、雷と稲が夫婦となり子(稲穂)をなす、という考えが古代からありました... -
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つくつくぼうし
つくつくぼうしは晩夏から初秋に現れ、夏の終わりを告げるセミとも呼ばれています。「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ」と連呼する鳴き声に昔の人は色々な思いをのせてきました。 「筑紫恋し(故郷の筑紫が恋しい)」「美しよし」「つくづく惜しい」「つく... -
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〈処暑〉
処暑は「二十四節気」の14番目の節気で、暑さが止むという意味です。2021年は8月23日(月)〜9月6日(月)。この頃から秋らしさが少しずつ感じられるようになります。早朝、わずかな涼気に気づくこともあるかもしれません。 秋来ぬと思ひもあへず朝げより... -
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ささやかな楽しみ
たのしみは夕顔棚の下涼み 男はててら 女は二布(ふたの)して ててらはひざ丈の襦袢、二布は女性の腰巻きのこと。夏の暑い一日が終わり、夕顔を眺めながらの夕涼み。楽な服装になって夫婦でほっと息をつくひとときの情景が見られます。現代ではお風呂上... -
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みずばち
明治生まれの作家・幸田文の著書には度々「水罰」という言葉が出てきます。水道がなく井戸水を汲み上げて生活用水にしていた時代、水はとても大事に扱われていたそうです。苦労して汲み上げ、かつぎ運んだ水はとても尊いもので、ただ流したり溢れさせたり... -
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ひぐらし
夕方になるとカナカナと美しい声で鳴くヒグラシ。都会ではめったに見かけることがありませんが、田舎の夏、夕暮れ時に聞こえるヒグラシの声は、郷愁を誘います。涼しげなヒグラシの鳴き声は、昔から日本人に愛されてきました。 ひぐらしの鳴く山里の夕暮は... -
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葡萄は宝物
葡萄はたくさん品種があり、それぞれ旬が異なりますが、8月から10月初めにかけて美味しい葡萄が出回ります。紫、黄緑色、薄紅色、藍色など品種によって色も形も様々。そんな宝石を葡萄に例えて俳句にした人がいます。 金銀瑠璃硨磲瑪瑙琥珀葡萄哉松根東洋... -
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送り火
ご先祖を供養する「お盆」の時期は土地土地によって異なりますが、8月13日に先祖霊をお迎えをして、8月15、16日に送り出す地域が多いと思います。今日16日は先祖霊をあの世へ送り出す日。夕暮れ時に家の前で火を焚き、霊の帰り道を明るく照らす「送り火」... -
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終戦記念日
先人の犠牲の積み重ね積み重ねで、今の平和な日本があることを忘れずに……。8月15日、今日は終戦記念日です。 ますらをの愛しき命積み重ね積み重ねまもる大和島根を三井甲之 -
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朝顔/その2
豊臣秀吉と彼に仕えた茶人・千利休には、朝顔にまつわる有名なエピソードがあります。 黄金の茶室を作ってしまうほど派手好きなパリピ秀吉と、質素でクールな侘び寂びを好む千利休。価値観が違いすぎる二人が、ある夏、一緒にお茶をすることになりました。...