稲の妻

雷はイナズマともいいますが、漢字で書くと稲妻。文字通り稲の妻(つま=夫=配偶者)という意味があります。稲の花が咲き出すのは夏の終わり頃。この頃は雷が多く発生することから、雷と稲が夫婦となり子(稲穂)をなす、という考えが古代からありました。稲妻はこのことが語源となっています。

「稲妻ひと光で稲が一寸伸びる」と昔から言われています。雷が多い年は豊作であると信じられてきたのですが、これには科学的根拠もあるそうです。

植物の成長に一番大きく影響するのは窒素です。窒素は空気中に多く含まれていますが、放電により窒素酸化物となり、雨と混じって大地にふりそそぎ、稲の成長を促すそうです。

また近年、京都大と東京大の研究において、雷について世界初の発見がありました。雷が自然界はおろか宇宙にもほとんど存在しない「反物質」を作り出しているという驚きの事実が解明されたそうです。

雷と稲の関係には窒素以外にもまだまだ解明されていない秘密がありそうです。古代の日本人は直感でそれを知っていたのかもしれません。

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