連載– category –
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歳時記
赤い椿 白い椿
2月1日は、俳人・河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)の忌日です。碧梧桐は正岡子規の弟子であり、虚子と並称された俳壇の実力者。明治から昭和初期にかけて活躍しました。当時、新たに生み出された五七五にとらわれない自由律俳句の先駆者の一人でもあり... -
歳時記
TAKIBI
歌川広重/濱松 冬枯ノ図 YouTubeでは焚き火動画の再生回数が伸び、都会では焚き火ができる場所が人気となり、焚き火グッズの売れ行きも好調。数十年前まではどこでも誰でも普通にできた焚き火が、今や貴重なアウトドアイベント「TAKIBI」となっています。 ... -
歳時記
冬萌に見る春の兆し
晩冬の頃、ふと暖かい陽だまりの中に、雪や枯れ草に混じっていち早く新芽を見つけることがあります。まだまだ寒さ厳しい中にあって、まもなくやってくる春をわずかながらに感じさせる、この小さな芽吹きのことを「冬萌」といいます。 冬萌えのおちばすきま... -
酒好き達の酒器づくり
今西公彦展(3)
『酒器と酒の会』が盛況のうちに幕を閉じた翌日、ギャラリーラボで今西公彦展2日目が始まっ た。朝から客足が絶えず、昨晩『酒器と酒の会』に参加して早速酒器を買いに来廊したお客様もいた。気になる酒器や器を手に取りながら陶芸談義が穏やかに交わされ... -
歳時記
ホロコースト犠牲者を想起する国際デー
1月27日は、ドイツのアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所が開放されたことを記念したホロコースト犠牲者を想起する国際デーです。 ユダヤ人強制収容所から想起されるのは、現在のウイグル人人権問題です。 この問題は数年前から問題視されていたものの... -
歳時記
枯野の鷹
小原古邨/大鷹と温め鳥 鷹は冬の季語とされています。古くから冬と春に鷹狩りが行われていたからか、一部の鷹は渡り鳥として冬に日本へやってくるからなのか、昔の人が感じてきた色々なイメージから「冬の鳥」として定着しています。 眼光鋭く堂々たる佇ま... -
歳時記
飛梅
901年1月25日、学問の神様で有名な菅原道真が、九州の太宰府に左遷されました。この日にちなんで1月25日は「左遷の日」とされています。この日、道真はもう二度と帰ることのない自宅の庭に植えられた梅の木を思い、歌を詠んでいます。 東風(こち)吹かば... -
歳時記
冬柏
柏餅でおなじみの柏(かしわ)は落葉樹ですが、冬になって葉が枯れきっても落ちることなく、春になって新芽が出る頃にようやく葉を落とします。 冬の間ずっと木を守るように葉が付いていることから「葉守りの神」が宿る神聖な木とされていました。端午の節句... -
歳時記
雪に耐えて霜を経て
小原古邨 1月23日は西郷隆盛の誕生日です。西郷さんといえば、言わずと知れた明治維新の立役者の一人。この人なしに時代が動くことはありませんでした。西郷さんは文武両道で文化的教養も高く、優れた漢詩を残しています。 雪に耐えて 梅花麗しく霜を経て... -
歳時記
寒椿
小原古邨 厳寒の最中に咲く種類の椿を寒椿、冬椿といいます。椿は寒い冬にあって、いち早く春の到来を感じさせる花として万葉の昔から愛され、和歌にも詠まれてきました。 巨勢山(こせやま)のつらつら椿つらつらに見つつ偲ばな巨勢の春野を坂門人足(万...