歳時記– category –
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歳時記
雨水
二十四節気の一つ「雨水」は、雪が雨に変わる、または雪が溶けて水になる頃、という意味です。2022年は2月19日にあたります。雨水は昔から農耕の準備をはじめる目安ともされてきました。雪が溶けて閉ざされた大地が顔を出し、季節は徐々に芽吹きの季節へと... -
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私のココロはそれほどぺらくない
立春も過ぎ、暦の上では春になりましたが、まだまだ寒い日が続きます。それでも池などに張った氷は以前よりも薄くなり、春の兆しを思わせます。初春に見られる薄く張った氷や、溶け残って薄くなった氷のことを「薄氷(うすらい/うすらひ)」と言います。 佐... -
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恋人たちの要望
昔は春の初め頃の風のない日に、山を焼く風習があちこちにありました。草刈り山を育てるためや焼畑などを目的として山を焼いていたのです。山焼は初春の農村の一大行事でした。 現代は山焼の風習はほとんど見られなくなりましたが、奈良の若草山焼など伝統... -
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春一番は命がけの漁師言葉
川合玉堂 – 出船 「春一番」とは、春の初めに吹く強烈な南風のことをいいます。 春一番の語源説はいくつかあります。石川県能登地方や三重県志摩地方では、昔から漁師言葉として、春の南風を「春一」と呼んでいました。1859年2月13日、長崎県五島沖で南風... -
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妓王
上村松園 – 静 妓王(ぎおう)は平安時代末期に活躍した白拍子(歌舞をする遊女)です。 彼女は滋賀県の田舎に生まれ、16歳で母と妹と一緒に当時の大都会・京都へ上京。無名の白拍子として生活をしていましたが、時の権力者である平清盛に見初められ、愛人と... -
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冴返る
小泉癸巳男 /浜町公園春雪 「冴える」は真冬の澄み切った寒さを表しますが、「冴返る(さえかえる)」は、春になってほんの少しゆるんだ気候が、また冬になったかのようにぐっと寒くなる様子を表します。春になったと少し安心した体が、急な寒気でまた強張... -
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世界最古の国
川瀬巴水/西伊豆木負 2月11日は建国記念の日。日本書紀には、辛酉年正月一日に初代神武天皇が即位されたと記されています。それを太陽暦に換算して、2月11日に制定されました。 年の表し方には元号と西暦がありますが、日本にはもう一つ「皇紀」があります... -
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ふきのとう
野山や田舎道などでは、この時期になると薄黄緑色をした卵型の花芽が土から顔を出しているのが見られます。春の到来をいち早く告げる山菜・蕗の薹です。ほろ苦い風味と香りが特長で、天ぷらや蕗味噌などで食されます。 ぽこぽこと地面から直接顔を出すよう... -
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この世界で通らないこと
2月9日は漫画家・手塚治虫の命日であることから「漫画の日」に制定されています。火の鳥をはじめ壮大なスケールで描かれた漫画の数々は、年月を経ても色褪せることなく、笑いから社会問題、性、命の尊厳にいたるまで、私たちの心を緩急自在に動かしてきま... -
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手抜きと品格
水野年方 /三井好 都のにしき 隣の子 12月8日は事納めとして、一年の仕事を片付ける日でしたが、今日2月8日は「事始めの日」。一年の仕事、とりわけ農作業の準備を始める日とされてきました。また、2月8日は針供養の日でもあります。昔は針仕事は日常的な...