歳時記– category –
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歳時記
〈白露〉
秋は初秋、中秋、晩秋に分けられます。二十四節気の一つ「白露」は中秋の前半に当たります。白露は草花に朝露がつくようになる頃という意味で、2021年は9月7日、今日からです。残っていた夏の気配も影をひそめ、いよいよ秋が深まってきます。 夏はつる 扇... -
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黒の作り方
9月6日は9(く)6(ろ)ということで、今日は日本の伝統染色である黒染めの日に制定されています。ところで、黒という色はどうやってできているのでしょうか。ポスターや雑誌などの印刷には、シアン(青)マゼンダ(赤)イエロー(黄)の3色を使って全ての... -
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露草
可憐な青い花を咲かせる露草は、夏から見られますが季語としては秋の花です。青い花は染料として使われ、この花で染めた色は露草色、縹色と呼ばれています。 誰にまたうつし心のひとさかり見えてかなしき月草の色三条西実隆 うつろいやすい思い人の心を、... -
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ひよってるやついる?
2021年上半期のインスタ流行語大賞に「ひよってるやついる?」が上位にランクインしました。 元ネタは卍會という不良グループが活躍する漫画のセリフで、困難な道を避けて安易な方に流される「日和見的な態度」をしていないか?という意味です。10代を中心... -
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お山を洗う
富士山麓地方では閉山の頃に降る雨を「御山洗い」と言います。夏の登山シーズンの間、多くの登山者で穢れた山を雨が浄化するというのです。 そもそも富士山は霊峰であるため、穢れをきらいます。そのため修験者は「六根清浄」と唱え続け心身を清めながら登... -
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あきつ
トンボは夏に現れ、秋の終わりにかけて里や野山を飛び回ります。蚊やハエ、蛾、時にはスズメバチなど害虫を捕食してくれる益虫でもあります。トンボは古くは「あきつ」と呼ばれていました。漢字にすると「秋津」。津は所属や位置などを表す格助詞で、「秋... -
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治水工事の祖・信玄
立春から数えて210日目のことを「二百十日」といいます。この時分は台風や強風で荒れる事が多いといわれ、治水整備がされていない昔はことさら警戒されてきました。今日は二百十日、季節の変わり目でもあります。 治水工事の祖と言われるのが戦国大名の武... -
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有事
第二次世界大戦中の日本では厳しい言論統制が行われ、個人の思想や行動は制限されました。国が個人を統制するだけでなく、個人が個人を監視し合い、攻撃するような社会でした……現代の何かに似ているような気がします。 大かた神は、物事大やうに、ゆるさる... -
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葛の花
葛はつる性の多年草で、つるを伸ばしてどこまでも生い茂っていく繁殖力旺盛な植物です。古くは薬用に使われたり、今でも葛粉として料理に使われたりされていますが、生命力が強く成長も早い葛は「やっかいな雑草」にもなっています。根が太く硬いため、除... -
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芙蓉の風
夏の終わりから秋にかけて咲く芙蓉の花。淡紅色のやわらかな花びらは楚々として美しく、古来より美女に例えられてきました。一晩で咲き落ちる性質から美しさの中の儚さも感じさせます。 明治生まれの歌人、山川登美子は旧家に生まれた才女で、当時一世を風...