2021年– date –
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歳時記
播磨の神々は今
1993年12月11日、兵庫県姫路市にある姫路城が日本初の世界文化遺産に登録されました。 姫路城がある播磨地域は兵庫県南西部に位置します。古代播磨は、大和と九州、出雲、四国など諸国を結ぶ東西南北の交通網があり、海にも面しているため大陸(海外)との... -
酒好き達の酒器づくり
陶芸家・今西 (1)
https://youtu.be/k8Y7DdSkUhE 年の瀬が近づき慌ただしくなる12月19日、夢前町は色あせた山に見渡す田んぼの稲は全て刈り取られ、枯れ草色の風景が広がっている。侘しく人気のない田んぼの真ん中に二人の男が立っ ていた。今西と飯塚である。 冷たく乾いた... -
歳時記
自分の鼻はどこにあるのか
田中保/窓辺の猫 12月9日は文豪・夏目漱石の忌日です。夏目漱石の代表作の一つである「我輩は猫である」は、飼い猫の視点から人間の滑稽な様を描いた物語です。飼われているにも関わらず名前をつけてもらっていないという、雑な扱いを受ける猫。その猫は、... -
歳時記
終わりと始まりの日
川合玉堂/焚火 12月8日は事納めの日。農作業など一年の「事」を終える日です。 「事=コトの神」は農業の神様。2月8日に人里に降りてきて農業の準備を始め(事始め)、一年の収穫を見届けた12月8日に天(山)に帰っていくと言われています。 また、「コト... -
歳時記
大雪
小原古邨/雪中の梅に緋連雀 二十四節気の一つ「大雪(たいせつ)」。2021年は12月7日に当たります。寒さは一層増してきて、山には雪が積もり、平野部でも雪が降り出します。本格的に冬が到来する頃です。 駒とめて袖うちはらふ かげもなし佐野のわたりの雪... -
歳時記
冬の月
澄み切った夜空に輝く冬の月は、寒さという気候が影響するのか、美しさの中に冷たさや厳しさ、凄惨さが感じられるような気がします。 清少納言は「冬はつとめて」と冬の朝の美しさを絶賛しています。彼女の性格的に、冬は陰気臭い夜よりも朝の方が輝いて見... -
歳時記
枯野に咲く花
草や木は枯れ虫も消え、荒涼とした冬の野を「枯野」と言います。蕭条たる景色はまた、小さな命を際立たせます。 霜さゆるあしたの原の冬枯れて一花咲ける大和なでしこ藤原定家 -
歳時記
進化するエモい
上村松園/月下佳人 「エモい」という言葉が市民権を獲得して随分経ちました。エモいは「emotional(エモーショナル)」を語源としています。感情を動かされた、感動した、ノスタルジック、しみじみとした、寂しい、ヤバい、悲しい、など様々な感情を複合的... -
酒好き達の酒器づくり
酒造り始まる
北風が木の葉を払い落とし、山々が静かに冬を迎えようとする十二月上旬、壺坂酒造は酒造りに追われていた。 酒蔵の朝は早い。大型の蒸し器である甑を使って酒米を蒸す作業から一日は始まる。もうもうとした熱気が辺りに充満し、蒸し上がる米の香りが古い蔵... -
歳時記
猫の一句
猫は寒さが苦手な動物。冬になると少しでも温かい場所を見つけては丸くなっています。 今ではコタツやストーブの前、ホットカーペット等が冬猫達の定位置ですが、昔は竈(かまど)の中が人気スポットだったそうです。火を落とした後のまだ温かい竈の中に潜...