タンナー / 水瀬隆行
作り手が求めるオリジナルの革を提供する
小ロットからの革素材制作、皮なめし・染色・仕上げ加工などレザーを取り扱う皮革製造会社。原材料(原皮)の選定から仕上がりの色合いや風合い、柔らかさ、厚さなど、クリエイターの要望に応じて1枚からでもオリジナルの皮革を制作している。タンナーの水瀬氏は「世界のお客様に喜んでもらえる革づくり」「常に新しい革を作る」ことを理念とし、デザイナーやクリエイターといった「作り手の方々」が求める製品づくりにとことん挑み続けている。
素材を活かしニーズに合わせた染色技術
オールマイティの染色は革が持つ特徴の見極めから始まる。革は同じ種類でもそれぞれの個体が持つ特徴によって性質が異なるため、革によって薬品の入れ方や浸透時間を変えて、一つ一つ丁寧に時間をかけて染色することで、お客様のニーズ、素材の特徴に合わせた綺麗な発色の革に仕上げている。
オールマイティが開発したオリジナルレザー
姫山水(ひめさんすい)
姫路の革の技法である有機物の光合成によるなめしを現代風にアレンジし、「姫路の白なめし」よりも白くなめしを施して数日間熟成させた革。
渋山水(しぶさんすい)
最も古いなめし方法であるタンニンなめし。オールマイティオリジナルのなめしの技術により、タンニンがしっかり詰まった丈夫でコシのある革に仕上がっている。
命を無駄なく活かす
地域の革を取り入れる
オールマイティでは地域の革も積極的に取り入れている。牛革は近江牛を、豚革は姫路市産の桃色吐息を扱い、猪革は兵庫県産を中心に扱っている。いずれも食肉用に飼育、捕獲したものばかりである。オールマイティでは地域の畜産食肉業者と連携し「命を無駄なく活かすこと」を念頭に革作りに取り組んでおり、それが動物の命を扱うタンナーの一使命であると水瀬氏は考えている。
獣害への取組
オールマイティは鹿や猪、熊革などのなめしも行っている。このような革は手間も時間もかかる割に需要が少ないため、取り扱うタンナーも少ない。現在、これらの動物は獣害として駆除の対象となっているが、猟銃等で仕留められた動物のほとんどがその場で放置されている。獣害の原因は動物の棲家や餌場を開発によって奪った人間にあるが、その原因を追求しないまま無駄に命を奪うこととなっているのだ。命を有効に活かす取組の一つとして、オールマイティでは手間のかかる野生動物の皮を扱い、革へと再び活かせるよう取り組んでいる。
世界最高峰のバッグ展示会で入賞
世界最高峰の展示会「MIPEL THE BAG SHOW」で入賞したバッグ・KABUKIは、素材、デザイン、縫製、全て姫路で製作したレザーバッグである。2013年外務大臣主催レセプションにて出展した際に各国の駐日大使や外務省の職員より高評価を受け、これをきっかけにドミニカ共和国大使館のリリア次席代表がバッグ「KABUKI」を愛用されている。
取り扱い製品
- 成牛(ステア)
- 中牛(キップ)
- 子牛(カーフ)
- 水牛(バッファロー)
- シープ
- ゴート
- オーストリッチ
- 豚
- 鹿
- 猪
- 熊
ALMIGHTY
〒671-0256 兵庫県姫路市花田町高木290
Tel:079-284-0135
Fax:079-284-0305
E-mail : miz-taka@memenet.or.jp