歳時記– category –
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歳時記
山茶花は散る
朝清め 今せし庭に山茶花(さざんか)のいささか散れる 人の心や伊藤左千夫訳)今しがた朝の庭掃除をしたばかりなのに、ふと見るともう山茶花の花が少しばかり散り落ちている。まるで移り変わる人の心のようだ。 山茶花がいつかは全て散ってしまうように、人... -
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芭蕉忌
月岡芳年_三日月の頃よ梨待し今宵哉 翁 陰暦10月12日に、松尾芭蕉は大阪の御堂筋で没しました。太陽暦にすると2021年は11月16日になります。芭蕉忌と呼ばれていますが、この頃が時雨の多い季節であること、芭蕉が時雨を好んで題材にしたことから、時雨忌... -
歳時記
天皇も隠れ場所に選んだ!隠れ里の人気物件
人目を避けた人達が、人里離れた山奥などに作って住んだ村を隠れ里と言います。よく知られるところでは平家の落人の集落などで、全国各地にひっそりと存在していました。 隠れ里という性質上、その候補地としては人目につきにくい立地が好まれますが、そん... -
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千鳥
千鳥はチドリ科の鳥の総称です。背は灰褐色でお腹は白く、砂浜など水辺でよく見られます。ちょこちょこ歩く姿がかわいらしく、群をなして「ちちちち、ピイピイ」と鳴く声が印象的です。 千鳥は春と秋に移動する旅鳥で、特に冬によく見られるというわけでは... -
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凩(こがらし)
11月前後に吹く冷たい風を「凩(こがらし)」といいます。木の葉を落として枯れ木にする風、という意味です。 木枯らしや 目刺しに残る 海の色芥川龍之介 木枯らしが創り出す灰褐色の風景に、一点、メザシの目に光る深く鮮やかな海の碧。素朴な情景であり... -
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武田信玄のトイレットオフィス「甲州山」
11月10日は「い(1)い(1)ト(十)イレ」の語呂合わせで、トイレの日に制定されています。 トイレは超個室空間。中で考え事をしたり本を読んだりと長時間滞在する人も少なくありません。そんなロングステイ・トイレの元祖が、ちょっとお腹が弱かった戦国武将・... -
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小春
川合玉堂/小春 「小春(こはる)」とは11月から12月上旬くらいの時期を指し、小六月ともいわれています。この頃は暖かい日和が続き、まるで小さい春が来たような気候となるため、この名が付けられました。 昔の農村では「田植布衣(ぬのこ)に麦時はだか」と言... -
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#零票確認ガチ勢
昨今、選挙投票日の朝になると、twitter上で「#零票確認ガチ勢」などのハッシュタグがトレンド上位で賑わいを見せるようになりました。 選挙当日に一番乗りをした人は、投票箱に何も入っていない(不正が行われていない)ことの確認として投票箱を開ける... -
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今朝の冬
川合玉堂/ 高原入冬 二十四節気の一つ「立冬」は冬の始まりの日。2021年は今日、11月7日に当たります。気温がまた一段と下がり、日が落ちるのも早く感じられるようです。 立冬の日の朝のことを「今朝の冬」といいます。朝の冷え込みを感じながら、今日から... -
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落穂
ジャン=フランソワ・ミレー /落穂拾い 稲刈りが終わった後、昔は手刈りだったため取りこぼした稲穂があちらこちらに落ちているのが見られました。昔は落穂はそのままにしておいて、手伝人や貧しい人に持ち帰ってもらう慣習が各地にありました。海外にもそ...