連載– category –
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歳時記
秀吉の手紙と大ヒットアニメのキャッチコピー
豊臣秀吉が甥の秀保に、新しく城を建設せよと命じる手紙を送りました。その手紙の最後に、次のような言葉をしたためています。 其の方、茶の湯ぬるく候はゞ、かやうのわび所の作事できかね申すべく候。数寄たぎり候はゞ、さっそく出来すべく候。さ候はゞ滝... -
歳時記
朝顔/その1
晩夏の頃に漏斗状の美しい花を咲かせる朝顔。紺、白、赤など色も形も様々。観賞用として古くから日本で栽培されてきました。朝顔が日本にやってきたのは奈良時代。遣唐使が薬として種を持ち帰ったといわれています。当時の朝顔という言葉は「朝の容花(か... -
歳時記
簾と風と
簾(すだれ)は竹や葦などを編んで作られ、部屋の仕切りにしたり日よけにするために吊り下げて利用します。程よく隙間が空いているため、風通しよく内外を遮る夏の調度品。日本人にはとても馴染み深く、様々な場所で涼を演出する夏のインテリアアイテムで... -
歳時記
茄子と柿と瓜の名前をもつ野菜
唐なすび唐柿赤茄子蕃茄黄金瓜 これらは全てある野菜の和名です。茄子、柿、瓜と色々な名前で呼ばれてきたのは「トマト」。 トマトが食用として利用されるようになったのは明治以降。それまでのトマトは観賞用として珍重されていました。トマトが日本に入... -
歳時記
片陰
夏の午後、家や物等の片側にできる日陰のことを「片陰」「片かげり」といったりします。 ただの「影」や「日陰」ではない。「木陰」や「緑陰」といった涼感もない。炎暑の午後、日照りにさらされながらやっと見つけた真っ黒な「片陰」。木陰のような涼しさ... -
歳時記
〈立秋〉
二十四節気の暦で2021年8月7日は立秋。暦の上では今日から秋が始まるとされています。とはいえ、まだまだ暑い日が続きます。立秋以降の暑さを「残暑」といい、暑中見舞いが残暑見舞いに切り替わるのも立秋が境となります。 日中は相変わらずの蒸し暑さです... -
酒好き達の酒器づくり
東京から来た料理人(1)
厳しい暑さがようやく峠を越そうとする8月25日の朝、一人の料理人が新幹線姫路駅のホームに降り立った。爽やかで知的な雰囲気を漂わせる彼の名は城田澄風(すみかぜ)。東京・恵比寿の地で日本料理店「紀風(きふう)」を営む料理人である。この日、彼は夢... -
五色浜の四季
五色浜の蛸漁
【瀬戸内海の夏の旬・蛸】 夏になると瀬戸内海では蛸(たこ)漁が盛んに行われるようになる。瀬戸内海域は栄養豊富で魚介類が数多く棲息し、蛸の餌となる蟹や海老、貝もたくさんいる。豊富な餌を食べて育った蛸は身が柔らかくぷりぷりとした食感があり、甘... -
歳時記
カワセミは喉の魚の骨をとる?
カワセミは翡翠のような鮮やかな羽色が美しく、渓流など水辺で見られる鳥です。見た目の美しさから人気のある鳥ですが、薬効として使われていたこともありました。 江戸時代の「和漢三歳図会」によると「黒焼きにして食べると喉に刺さった魚骨を取り除くこ... -
歳時記
肌脱ぎ
蒸し暑くてたまらない高温多湿の日本の夏、着ている物を脱いで肌に風をあてると涼を感じられます。「肌脱ぎ」は着物の袖から腕を抜いて、上半身裸になってくつろぐこと。夏の季語です。 これに似たような言葉で「一肌脱ぐ」があります。これは、力仕事をす...