連載– category –
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歳時記
雉
雉は日本特有の野鳥で、赤、緑、紺、茶褐色といった複雑な色の体躯と、長く美しい尾羽が特徴です。食用としても美味です。 春になると、雄はケーンケーンと高らかに鳴き、求愛活動を始めます。特徴的な春の雉の鳴き声に、古くから人々は色々な思いを感じて... -
歳時記
春分
春光/川合玉堂 二十四節気の一つ「春分」は、昼と夜の長さが同じになる日です。この頃から気温はさらに上昇し、一気に春らしい陽気になってきます。まさに春を分ける日です。暖かい行楽日和でもあるため、春分の日は仕事を休んで野遊びをする習慣も各地で... -
五色浜の四季
東風吹かば
漁師は風のことを良く知り、理解している。風の動きの読み解きが仕事を左右し、己の生死を分けるからだ。 淡路島の五色浜の漁師、大橋盛夫さん(72歳)と話をしていると、風のことが頻繁に出てくる。今はスマホのアプリで雨雲や風向きがすぐに分かるが、昔... -
五色浜の四季
大橋のり〈創業と継承〉
淡路島の西海岸・五色浜で漁を生業とする大橋水産は、先祖代々この地で漁をしてきた。今も昔も鰆(さわら)漁が盛んな地域であるが、時代が変われば漁も変わる。先の時代を見越して大橋水産で海苔の養殖を始めたのは、大橋盛夫さん(72歳)だった。 【ゼロ... -
酒好き達の酒器づくり
新酒お披露目会
桜の木が若葉を装い、軒下にはツバメが居場所を求めて飛び交うようになった4月13日、壺坂酒造の酒蔵で、播磨日本酒プロジェクトの新酒お披露目会が行われた。 お披露目会には坊勢島の漁師・小林と前田が鮮魚を手に島からやって来ていた。前田は壺坂酒造の... -
歳時記
春酒満酔
3月17日は俳人・青木月斗の忌日で月斗忌と呼ばれています。月斗は家業の薬屋を継いで経営していましたが、趣味の俳句が正岡子規に認められ、大阪俳壇の巨匠として活躍しました。奇をてらわないおおらかな歌風が魅力です。 春酒満酔尚も許さず鯛茶漬青木月... -
歳時記
初花
上村松園/櫻がり その年初めて咲く桜のことを初花または初桜といいます。関西では早咲きの桜が見頃を迎えています。古来より日本人に愛され続けている桜は春の象徴であり、花と言えば桜のことを指すほど桜は賞賛されてきました。桜の開花をまだかまだかと... -
歳時記
つくつくし
佐保姫の筆かとぞみるつくづくし雪かきわくる春のけしきは藤原為家 佐保姫とは春を司る女神のことで、春の季語にもなっています。改正月令博物筌(文化5年)には佐保姫について「春の造化の神なり。かたちあるにあらず、天地の色をおりなすをかりに名づけ... -
歳時記
戦争を最小限に抑えた人
川村清雄/徳川慶喜像 1868年旧暦3月14日、勝海舟と西郷隆盛の会談により、江戸城の無血開城が決定しました。 明治維新の際は、新しい政府を目指す開国派と、今までの徳川体制を望む幕府とで争いが起こりましたが、その被害を最小限に抑えた功労者が、徳川... -
五色浜の四季
大橋のり〈海苔の加工〉
冬、淡路島の五色浜で漁をする大橋水産では、海苔の生産に忙しい日々を送っている。 10月から始まった海苔の養殖は、12月末頃に1回目の収穫が行われる。船いっぱいに収穫した海苔は、港からホースを通って工場の攪拌器に集められていた。 海苔の攪拌器 収...