【10/10】稲刈り・収穫したものは米だけじゃなかった

好天に恵まれた日曜日。広島県安芸太田町の田んぼには素人米作りのメンバー達が大勢集まっていた。上は孫がいるシニア世代から、下は生後数ヶ月の赤ちゃんまで。今日は待ちに待った稲刈りの日である。

まずは皆んなで土地の神様にお参り

土地の神様にお参りをしてから、稲刈りが始まった。老若男女みな一様に精を出していたが、中でも活躍が目覚ましいのは子ども達である。田植えの頃は泥の田んぼに入るのも躊躇していた子ども達は、目を見張るほどの成長を遂げていたのだ。

大人に言われなくても自ら進んで動き、子ども同士声を掛け合いながら刈り取った稲を稲架(はで)にかけていく。それも3歳、4歳、5歳の小学校にも上がらない子ども達だ。

6歳と9歳の小学生コンビは下の子達をリードしながら、大きな稲束を担いで回る。合間合間に自然の中で遊びながら、色々な生き物を発見しては驚いている。

子ども達は一面全て収穫するというゴールを目指して、それぞれが芽生えた自立心を奮い立たせて一生懸命に稲刈りをしていたのだ。

大人も負けてはいられない。とはいえ、米作り始めての素人集団である。稲藁を「てねる」のも一苦労だ。藁もろとも軍手まで一緒に束ねてしまう人もいた。

お昼は村の人たちが作ってくれた地元野菜いっぱいのランチに舌鼓。村で出来た新米のおむすびに地元野菜の天ぷら、魚のフライに水菜の浅漬け、小松菜のおひたしに味付けゆで玉子。デザートの柿とミカンも村で採れたものだ。

素人が作った米はやはりそれなりの出来であった。村の長老・寺田翁が育てた米と比べると一目瞭然、実入りが全く違うのがよくわかる。

けれども、始めての米作りで学んだこと、楽しんだことはたくさんあった。米の出来はイマイチでもメンバー達は大満足であった。米以上に収穫できたモノが、一人一人確かにあったからだ。

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