雲雀

雲雀(ひばり)は河原や畑などに生息し、木には止まらず地上に巣を作ります。
春になると小さな体で空高く舞い上がり、「ピーチュル、チルル」と複雑で美しいさえずりを聞かせてくれます。その美しい鳴き声が好まれ、古くは飼い鳥として親しまれていました。

うらうらに照れる春日にひばり上がり
心悲しもひとりし思へば

大伴家持/万葉集

眩しいばかりに晴れ渡る春の日とは対照的な胸の内。春が嬉しいほどに心悲しいと沈む心の光と影。深い心境を詠う、万葉には珍しい内省的な和歌です。

SHARE
  • URLをコピーしました!
目次