白鷺城は白すぎ城?
兵庫県姫路市にある世界遺産・姫路城は、その白い城壁の美しさから別名「白鷺城」とも呼ばれています。
姫路城は数十年おきに大規模な修復工事が行われてきました。最近の改修は平成の大修理(2009年〜2015年)です。その際に経年で黒ずんでいた城壁も白漆喰で塗り直されました。
真っ白にリニューアルされた姫路城は、城を見慣れた地元の人からは「白すぎる!」と妙なクレームを受けることに。それを受けて「白すぎ城」という愛称で話題になりました。実際に江戸初期の姫路城は、窓の格子から庇の裏まで白漆喰で塗り固めた、真っ白な「白すぎ城」だったそうです。
ともあれ、姫路城は今も昔も地元民に愛される街のシンボル。春はお花見、夏は浴衣祭り、秋はお月見、冬はマラソンと、姫路人は何かにつけて城の周りでイベントを開催します。城と人との交流が今も生きているのです。
全身が白い鷺(サギ)は、木の上にいても田んぼにいてもよく目立ちます。初夏のころには木の上に巣を作って子育てをすることから、白鷺は夏の季語にもなっています。
姫路城のお堀の周りには白鷺がたくさん見られます。今の季節はお堀の水の流れと相まって、真っ白な城と鳥は、夏の涼を演出してくれます。