竹落葉

普通、落葉性植物は秋に葉を落としますが、竹や笹などは初夏に落葉します。3月から4月頃に竹の葉が黄色くなってくるのは、親竹が養分を筍の生育に使ってしまうから。まるで秋のように見えることから、陰暦3月のことを「竹秋」とも言います。筍が若竹に成長する頃に古い竹は落葉するのです。逆に秋頃になると若竹は春の新緑のように鮮やかな緑となるため、陰暦8月の頃を「竹春」と呼んだりもします。竹に限っては春と秋が逆さになったように見えるため、このような言葉が生まれました。

しんかんと山閑々と竹落葉

広瀬直人

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