戦国のラッキーフード

河鍋暁斎/栗と栗鼠図

古くは縄文時代から主食として食べられていた栗ですが、その保存技術も同時に発達してきました。

栗の実をカラカラになるまで乾かして、臼で搗(か)いて殻と渋皮を取り除いたものを搗栗(かちぐり)といいます。
戦国時代にはその保存性から兵糧として用いられていました。また、「搗ち=勝ち」の語呂合わせから縁起が良いとされ、出陣式の際の酒肴に出されていたようです。

大将は搗栗を食べて酒を飲み、飲みほした後の盃を振りかぶって地面に叩きつけて割った後、全員で鬨の声を上げて気合いを入れたそうです。なんとも勇ましい光景。栗は勝利へと導く「勝ち栗」として、戦国武将に大人気のラッキーフードでした。

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