夏の鶯

鶯(うぐいす)は夏になると、人里から離れて山林で巣を作り繁殖します。夏の鶯は春にも増して、山に響けとばかりに甲高い声で「ホー!ホケキョケキョ!!!」と声を上げます。

淡路島には別荘がたくさんあります。都会から羽を伸ばしに来た人たちがこの時期に別荘で泊まり、朝は鶯の声で目が覚めたと驚いていました。目覚ましのアラームにも勝る、勢いづいた声だったのでしょう。

夏の鶯は繁殖期であるため、求愛行動で鳴くのと同時に、ナワバリを守るために大声で鳴くのだといわれています。夏の勢いづいた緑にも負けじと鳴く力強い張りのある鳴き声は、春のやさしく、少し舌足らずな鳴き方をしていた鳥とは別鳥のよう。貫禄すら感じられます。

山門の日に老鶯(ろうおう)のこだまかな

原石鼎

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