相手の都合、わが身の都合
12月26日は徳川家康の誕生日です。家康といえば多くの格言を残しており、今でもたくさんの人の心を奮い立たせてくれます。
早まって相手の肚(はら)など考えてみぬものだ。相手の肚など推測してゆくと、いつかそれに捲きこまれて、わが身の都合を忘れてゆく。
徳川家康
人の考えを推測するような状況を続けると、沼にはまり込みます。推測をする自分の心の奥には保身と恐れ、情があるからです。自分の癖に気づかずに相手の肚ばかり考えていると「わが身の都合」ではなく「相手の都合」になってしまいます。
推測ではなく、俯瞰の観察と思考、洞察力をもって対応すれば「わが身の都合」はいつも中心にあります。
家康のこの短い言葉には、推測の奥に隠れた心の癖と「わが身の都合」の重要性という、かなり大事な真理が含まれているのだと考えさせられます。