歳末大スクープ合戦

12月25日は大正天皇が崩御され、昭和天皇が即位された日です。それに伴い、元号も大正から昭和になりました。
昭和の元号が決まった当時の12月25日は、新聞各紙が大スクープ合戦を繰り広げていました。12月25日の事柄を時系列に見ていきましょう。

【午前1時25分】
大正天皇崩御

【午前4時】
東京日日新聞（現在の毎日新聞）が新しい元号は『光文』に決定と朝刊で報道。
その後、報知新聞、都新聞、讀賣新聞、萬朝報が次々と『光文』決定を報道。

【午前10時】
時事新報が『昭和に決した』と号外を発行。報知新聞がそれに続いて『昭和』を号外で発行。

【午前11時】
宮内省が正式に新元号『昭和』を発表。

昭和に決まったその日、大手メディアがこぞって『光文』決定と報道してしまった大誤報事件が発生しました。有名な「光文事件」です。深夜から朝にかけてのバタバタ具合は相当のものだったようです。

令和になる前、次の元号は何になるかとソワソワしながら待っていた記憶も新しいものですが、現代とは比較にならないくらい当時の改元は大ごとです。スクープにギラギラする記者達の手に汗握る報道合戦が見えるような、昭和最初の大誤報事件でした。