蒲(がま)は池や沼などの水中で繁殖し、秋になると細長く茶色い穂を出します。
ウインナーのようにも見えるユニークな形をしている蒲は、蒲鉾(かまぼこ)の名の由来になっています。

西暦260年頃、神功皇后が旅をしていた道中に生田の社(兵庫県神戸市)へ立ち寄り、魚のすり身を槍の矛先につけて焼いて食べたことが記録に残っています。
その形が蒲に似ていたこと、矛(鉾)につけて焼いたことから蒲鉾という名になったと言われています。
ところが、その形は蒲鉾というより、どちらかというと「ちくわ」。蒲鉾という名前で呼ばれていたモノは、ちくわの起源でもあるのです。

蒲鉾だったりちくわだったり、現代ではウインナーを連想したりと、蒲は風情というよりはどことなく面白みがあり、おいしそうな(?)佇まいをしながら池の周りに生えている様子に親しみを感じます。

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