水仙の香りは

小原古邨/藁囲いと水仙に茅潜

日本三大水仙群生地として知られる淡路島では今、たくさんの水仙が花開き、2月中旬にかけて見頃を迎えます。天に向かってすっと茎を伸ばし、可憐な白い花をつける水仙の姿は、清楚で女性的です。

とんちで知られる一休さんこと一休宗純は、僧でありながら酒と女を愛したアウトロー和尚でした。一休さんは50歳年下の彼女との日々を、漢詩で官能的に綴っています。

美人陰有水仙花香
楚臺應望更應攀
半夜玉牀愁夢顏
花綻一莖梅樹下
凌波仙子繞腰間

美人の陰に水仙花の香り有り
楚臺まさに望むべく更にまさに攀づべし
半夜玉牀、愁夢の顏
花は綻ぶ一莖梅樹の下
凌波の仙子腰間を繞る

高貴な香りは性愛に通じる、美しい漢詩です。

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