妓王
妓王(ぎおう)は平安時代末期に活躍した白拍子(歌舞をする遊女)です。
彼女は滋賀県の田舎に生まれ、16歳で母と妹と一緒に当時の大都会・京都へ上京。無名の白拍子として生活をしていましたが、時の権力者である平清盛に見初められ、愛人となります。
清盛の家に住むことになった妓王。田舎娘から一躍、超大金持ちの愛人となりトップアイドルに上り詰めた彼女は、大都会でこれまでとは別世界のような煌びやかな生活を送ります。
3年の後、清盛の前に新人の若くかわいい白拍子が現れます。彼女に夢中になった清盛は、若いアイドルを家に迎え入れ、妓王を追い出してしまいました。
その時、妓王は21歳。大器な男に翻弄され、自分の感情に飲み込まれ、浮き沈みの激しい人生を送った彼女は、世を儚んで尼となりました。そんな彼女の忌日が2月14日。この日は妓王忌と呼ばれて春の季語になっています。
萌え出づるも 枯るるも同じ 野辺の草
いづれか秋に あはで果つべき
妓王