麦と星

麦は冬に種を蒔き、五月下旬から六月頃に収穫期を迎えます。麦畑一面が黄金色に輝く初夏の頃を「麦の秋」とも呼びます。

この頃はちょうど雨が多い時期ですが、梅雨の晴れ間の夜空を見上げると、特徴のある星が瞬いています。北斗七星の柄の部分の延長上にある、オレンジ色に輝く、うしかい座の一等星アルクトゥルスです。

梅雨時にきれいに見えることから五月雨星(さみだれぼし)という美しい和名がつけられています。また、麦の収穫時期でもあることから「麦星」「麦熟れ星」「麦刈り星」とも言われています。

昔の人は自然をよく観察して、種蒔きや収穫などの時期を察知していました。麦星もそんな農耕に関する言葉の一つです。

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