鵜飼の魅力/その1

鵜飼は、飼いならした鵜(う)を使って川魚を獲る伝統漁法で、5月半ばから10月半ばまで夜間に行われます。

暗闇の中、小舟に焚かれる篝火。それに驚く鮎と、捕らえようと潜っては浮き上がる鵜が起こす水しぶき。闇と火と水、人と鳥が作り出す鵜飼はなんとも言えない不思議な迫力があります。

織田信長や徳川家康、チャップリンまでもが鵜飼見物に夢中になったといわれるほど。鵜飼は漁としてだけではなくショーとしての魅力も大いにあったのです。

平安時代に生きた紀貫之も、鵜飼の力強さ、闇と水と火の底知れぬ深みを歌にしています。

篝火のかげしるければうば玉の
夜川の底は水も燃えけり

紀貫之

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