家持と石麻呂くん
2021年の土用の丑の日は今日、7月28日。言わずと知れた鰻を食べる日です。鰻は昔から精をつける食べ物として人気がありました。
奈良時代の大物歌人・大伴家持は、友達であるガリガリの石麻呂くんにこんな歌を送っています。
石麻呂に吾れもの申す 夏痩せに
吉しという物ぞ 武奈伎(うなぎ)とり食せ
意訳)
石麻呂くん、鰻は夏痩せにいいらしいから君にオススメするわ。
家持は続けて石麻呂くんに歌を詠みます。
痩す痩すも 生けらばあらむを 将やはた
武奈伎(うなぎ)を漁ると 河に流れな
意訳)
ガリガリでも死ぬわけじゃない。鰻取りは痩せの君には無理ゲーや。秒で流される。
家持と石麻呂くんは仲良しだったのでしょう。ライントークのような和歌が万葉集に残ってしまっています。
奈良時代から滋養強壮として愛される鰻を食べて、暑い夏をのりきりましょう。
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