〈小満〉
小満
しょうまん
5月21日〜6月4日(2021年)
二十四節気の一つ、現在の暦で5月21日頃〜6月4日頃にあたります。陽気盛んにして万物しだいに長じて満つる、という意味があります。だんだん陽気に暑さが加わってきて、草木の成長の勢いも盛んになってきます。
また、この頃は田植えの準備を始める時期。田植えの時期は地域によって異なりますが、本州はだいたい5〜6月頃です。
田植えの植え方は、昔は田の形に沿って植える「回り植」や「車田植」が一般的でしたが、明治の頃から田んぼに糸を渡して、その糸に沿って田植えをする「正条植」が主流となります。苗を等間隔に植えることで空気の通りがよくなり害虫駆除や除草にも適しており、収穫量が飛躍的に上がったようです。正条植は国の奨励もあって全国に広がっていきました。
けれども今や正条植も昔の話。田植え機の登場で田植えは村人総出、一家総出の一大行事ではなくなったのです。
柳田国男翁がかつて私に言われたことがある。日本の農村労働は、どうしても機械化することの出来ない部分があって、一定の農村人口は確保していなければならない。それは田植だ。稲刈を機械化することは出来ても、田植はできないのだと。
それがどうだろう。戦後になって、いとも簡単な田植機が発明されて、農村人口は急速に減って行った。これはどうしようもない大勢であった。おかげで、日本の農村の「花」というべき田植行事が、索漠(さくばく)たるものになってしまった。これは柳田翁といえども予見できない、農業革命であった。
(山本健吉「田植」より)
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「農村の花・田植え」が広島県安芸太田町でいよいよ始まります!
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