百の花のさきがけて

小原古邨 – 梅に鴬

梅の花は、厳しい冬を耐え抜いていち早く花を咲かせることから「百花のさきがけ」とも呼ばれています。
梅は和歌の題材として大変愛されている花の一つ。万葉集の「梅花の歌三十二首」では、宴に参加した31人が詠んだ梅の花の和歌が収録されています。主催者の大伴旅人は次のような和歌を残しました。

わが園に梅の花散るひさかたの
天より雪の流れくるかも

大伴旅人(万葉集)

この梅花の歌三十二首の序文をもとに「令和」の元号が作られたのは記憶に新しいところです。

初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す。

梅花の歌(梅花歌三十二首并せて序)より

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